大阪府では、2022年1月7日に「第64回大阪府新型コロナウイルス対策本部会議」が実施されました。
発表された資料と発言の中から、飲食店に関係する情報を紹介します。
また、その後に行われた質疑応答の中から、飲食店に関係しそうなものを紹介します。
この記事では、主に下記の項目について紹介しています。
●大阪モデルの黄色信号点灯について
●大阪いらっしゃいキャンペーンの新規予約停止について
大阪モデルの黄色信号点灯
■2022年1月8日から、黄色信号(警戒)が点灯されることになりました。
黄色信号の基準にはまだ達していませんが、感染の拡大速度が速く、1~2日ほどで基準に達する可能性が極めて高いため、先だって点灯する判断がされました。
大阪いらっしゃいキャンペーンの停止
■2022年1月12日から、新規予約の受付が停止されます。
システムの変更と周知期間が必要となることを踏まえて、1月12日から新規予約の受付が停止されることになりました。
■既に予約済みの旅行については、今のところ、キャンセルする必要はありません。
今後の感染状況や府民に対する要請内容を踏まえて判断するとのことです。
質疑応答
会議後に記者会見が実施されました。
記者の方からの質問と、それに対する吉村知事の回答を紹介します。
質問1. 黄色信号の点灯
大阪モデルで黄信号を点灯するということですが、週明けにもというお話もあったと思いますけども、知事としてですね、このように対策本部会議を早々に開いて黄色信号を早期点灯した狙いと、改めて期待する効果についてお願いします。
まず、やはり感染の速度です。
オミクロンの感染の拡大速度が非常に速い。
ですので、これは医療の部分いついてどこが点灯するかまだ分からない部分がありますが、あらかじめ定めた基準として、この陽性者数の基準とすれば早晩達することはほぼ間違いない。
この一両日中に達することはほぼ間違いないと思っています。
250人から500人になり、今日は670人になると。
そっから300人200人と下がるとは到底思えません。
それは沖縄であったり東京であったり、諸外国の状況であったり、様々オミクロン株の知見に照らし合わせてこれからさらに急拡大、大阪で起きるという事を想定すべきだと思っていますので、早めに判断をするという決断を、判断を致しました。
ですので、黄色信号、警戒の信号を灯します。
府民の皆さん、黄色信号点けますんでね、これは警戒という事を意味します。
まだ医療はそこまでひっ迫してませんが、将来的に陽性者数がどんどん増えれば、やはりひっ迫することも想定されます。
お一人お一人の基本的な感染対策をお願いしたいという思いも含めて早期に点灯したということです。
質問2. 人流抑制
有識者の中からはですね、人流抑制を求める声というのも、今回の会議資料でも出ていましたが、改めてですね、そういったまん延防止等重点措置の要請も含めてですね、それを判断する基準については現段階ではどのようにお考えでしょうか。
まず、日々の陽性者はもちろんどんどん公開もしていきます。
また、症状の状況ですね、出来る限り公開もしていきたいと思っています。
やはりこれから感染拡大する中で、重要になってくるところ、病床のひっ迫度、そして重症者数そういった所も考慮に入れて、その上でまん延防止措置の要請をするかどうかを判断していきたいと思ってます。
感染者数だけで判断するもんでは無いと思ってますが、もちろん感染者数も非常に重要になってくると思います。
ただ、どこまでこの、重症者の方が出るかというのがまだ分からない状況。
重症化率がなかなか見えにくいという状況でもあります。
現実、今の段階で大阪でも、オミクロンによる重症者はゼロという状況でもあります。
今後当然出てくるとは思いますが、そういった中で社会行動、いわゆる事業者の皆さんに対して抑制をお願いするという事については、医療のひっ迫、重症者の数、そういった事も踏まえながら判断をしたい思っています。
質問3. 大阪いらっしゃいキャンペーンの予約停止
いらっしゃいキャンペーンの既存の予約の方は現状、そのままというお話でしたけれども、次に、既存の予約も中止するという、具体的な基準というのは何か考えられているのでしょうか。
例えば都道府県の往来を抑制を、府民の皆さんにお願いするような状況になるとか、あるいは感染が非常に厳しい状況になってきて、医療もひっ迫してきてまん延防止とか緊急事態とかっていう状況になってきた場合については、既存の予約についても、これはもう中断というか、利用停止をお願いするという事はあり得ると思っています。
まだ今の段階ではその状態にはないので、新規予約の受付の停止、この判断をしたというところです。
また今後の感染状況等、進捗によってはその判断もあり得ますけど、今の段階ではそこは判断はしていません。
質問4. 人流抑制
黄色信号について、明日から点灯だと思いますが、先ほど質問にもあったように、人流抑制は特に制限は無いという事で、府民も黄色信号ですけれども、なかなか人流抑制というものが無いと、行動の自粛は伴わないのかなと思うんですが、その辺りのお考えをお聞かせ願えますでしょうか。
100%の行動の自粛は伴わないかもしれませんが、黄色の警戒信号を点けて、これは通天閣もそうですし、太陽の塔も発信して、これは警戒ですよということを府で発信することは僕は大きな意味があると思っています。
また日々の陽性者数等も発信する中で、メディアの皆さんも全ての情報を公開されていますんで、そういった意味ではお一人お一人の行動変容には、僕はつながってくると思っています。
事業者に対して、要請するという事については、もちろんこれはまん延防止措置になればそういう事になると思いますけど、そこは病床ひっ迫度、重症者数、そういったことも見ながら、適切に判断をしたいと思っています。
質問5-1.まん防・緊急事態宣言
行動抑制の事についてなんですけれども、今若い人が結構かかっている率が高いという中でですね、
さらに自宅待機の基準っていうのを定めていくほど、これから増えていくという事なんですが、おっしゃっておられるように数が増えれば増えるほど、重症者の数も増える可能性があるという中でですね、
感染を抑制するための措置をしなくても、今後自然に減ってくると、行動変容を促すことで減ってくると、感染者の数自体が減ってくるというお考えなのか、
それともですね、従来言っておられたように、このまん延防止措置の効果についてちょっと疑問を呈しておられたように、もう、増えた段階で、まん延防止ではなくて宣言の方に舵を切ると、ひとつ飛ばして宣言の方に舵を切るということを考えておられるのか、その辺りについて教えて下さい。
まず、感染者数は今後も増えてくるだろうというふうに予想をしています。
もちろん行動抑制というのは色んな要素が重なり合って行動抑制っていうのは起きると思ってますので、飲食店の例えば9時の時短をすること、それだけの要素ではなくて、
例えば日々の陽性者の発表、報道であったり、あるいは今日我々が決定した、警戒を是非お願いしますという事で、黄色の信号を、ガラッと信号の色を緑から黄色に変えるだとか、様々な発信、そういった一つ一つが行動抑制につながってくると思うので、飲食店の時短要請をするのがイコール行動抑制でそれ以外は行動抑制じゃないという、そういう単純な構造にはなってないと僕は思っています。
積み重ねていく必要があるし、その中でやっぱり考えていかなきゃいけないのは、どのくらい医療がひっ迫するのかっていう事の見立てっていうのはやっぱり必要だと思っています。
もうコロナと2年間やってきて、ゼロコロナは無理だと思ってますし、ゼロコロナを、ゼロリスクというのは、コロナが入って来てる以上は無いんだと思います。
じゃあ何を防がなきゃならないの、っていう事を考えた時に、やっぱり僕は医療崩壊だと思っているんです。
本来医療受けるべき人が、医療があまりにも飽和状態になって、ひっ迫して、医療治療を受けられない、だから自宅で我慢をする、救急車で運ぶ先も無い、そして自宅でお亡くなりになってしまう。感染症でそういう状況になると。
これは何とか防ぎたい、防がなければならない。
守るべきところはそこだと思うんです。
感染症ゼロにはもうならないので、とすると、いかに重症化を防ぐのか、適切な状況で適切な医療を受けられるようにして体制を整えていく。
それが今必要だと思っています。
そこの医療のひっ迫というのはやっぱり重要だと思っていますから、医療のひっ迫度合いを見た上で、それはもう厳しい状況になってくるという段階に合わせて、より、事業者の皆さんには申し訳ないけど社会全体の動きを止めていくという事になるんだと思います。
そのひっ迫が無い状況で、今感染者は増えてますけど、やっぱりそこを止めるという事に関しては、今までワクチンも2回打ってきた、飲み薬もある、医療体制も徹底的にやって野戦病院的な施設も作ってきた。
でも感染者が急速に増えるから全部止めます、であると、今まで何をやってきたんだという事にもなりますし。
やっぱりここはゼロリスクにはならないので、一人一人感染対策をやっぱり取っていただきたいですけど、医療があふれてしまうというのは何とか防ぐ。そこが守るべきポイントなんだろうと僕自身は思ってます。
そこが最後の軸のところだと思います。
ただ、分かりません。これは将来感染が急拡大して、これは急拡大しますから。おそらくするでしょうから。
それがどのくらいの波になるのか、どこでピークアウトするのかは、これはもう分かりません。
諸外国の例を見るとどこかでピークアウトは必ずしてるんですけれども、ちょっと分からないので。
感染拡大するという事を想定しながら、適切に判断していくしかないと思っています。
質問5-2.まん防・緊急事態宣言
すいません、あの、まん延防止と、緊急事態宣言の違いについて、これまで何度もですね、疑問を呈しておられたんですけれども、行動抑制を伴う宣言であったりまん防の違いがあんまりないという事であるならば、急に段階踏んでですね、宣言の方に、宣言の要請という事もあり得るのかなと思ったので先ほど質問したんですが、その辺りについてはいかがでしょうか。
それはもし、重症者が圧倒的にワーっと増えてきて、これは社会全体を止めなければならんとなれば、まん延防止をやって、2週間様子を見て、あるいは3週間様子を見て、緊急事態と行くよりは、これは重症者があふれ出す、さっき申し上げた通り、もう医療ががあふれ出すような状況が予測できるとなればそれは緊急事態宣言をして、社会全体を止めるという事をやるべきだと思います。
だから守るべきものは何なのかっていうのをやっぱりきちんと考えて、陽性者数が増えたからまん延防止、緊急事態とかでは、僕はイコールの関係ではないと思いますし。
ゼロにはならないので。
これはもちろん人によっては、一人でも増えたらあかんから今にでも緊急事態だと言う人もいらっしゃいますし。
いや、こちらの方は、ほとんど重症化しない中で自分たちだって生活がある、事業抑制するというのは生活が成り立たない人もやっぱり出てくる。
あるいは事業と関係なく、精神的にも色々学校なんかも含めて厳しい状態になったりする人達も、やっぱり、社会を抑制するっていうのはそういう事ですから。
そっちを許容するのか、色んな意見がある中で知事として判断していくわけですけど。
僕の中での判断軸とすれば、やっぱり医療、ゼロリスクにならないという前提の中で、感染者が一人でも減った方がいいですけども、感染症ですから。
医療があふれるような状況に、明らかにこの人入院が必要だと、ほぼ重症化状態になってると、でも入院先が無くて救急車で運ぶ先も無い。
メディアの皆さんも報道されてるように、自宅でこの人、行く先無いんですというような、ああいう状態にならないように、やっぱりすることが大事だと、そこが一つの軸だと思っています。
質問5-3.まん防・緊急事態宣言
すいません、要するにですね、これまで行動変容を伴わずにそのまま行くと、感染者数があまり減らないまま、そのまま重症率も多くないまま、ずるずると状態が続くような恐れは無いのかなと思ったので、行動変容を促すなんらか具体的なものが必要なのではないかという質問をしたつもりなんです。
行動変容を伴わない、現状の黄色信号で、感染者数自体が減ってこない、先ほどらい増えてくるというお話でしたけれども、その場合は重症数が増えなければ、ずっとそのままの状態で行くという事で良いんでしょうか。
感染は増えるか減るかですから、ずっと増え続ける感染症ではないと思って、それは事実だと思います。
なのでどっかでターンダウンするというのが感染症。
世界のどこ見てもそうなので、あとはそれが耐えられるかというとこだと思っています。
行動変容についても、もちろん事業者のお店を休業して下さいと言うのも一つの行動変容ですし、黄色信号を点けてこれはほんとに警戒して下さいと、100%じゃないにしても、じゃあちょっと警戒しようという人が、10%でも15%でもいればその分行動変容につながってくるので。
あとは日々の陽性者がこれだけ急拡大してますというのを毎日僕も発表してますけれども。
色々と行動変容につながってくる。積み重ねだと思っているので。
何かその、1つに限って行動変容っていうか、人々の動きが変わるという、そういう単純な社会構造ではないと思ってます。
最後に
この記事の内容は、2022年1月7日の情報です。最新情報は大阪府のホームページ等でご確認下さい。
なお、発言内容を一言一句全て書き出しできているわけではありません。
分かりにくい部分は、動画などでもご確認頂ければ幸いです。