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やさしいインボイスの始め方⑦|知っておくべき変更点(少額ならインボイス不要に)

 

シリーズ『やさしいインボイスの始め方』

今年の10月からインボイス制度が始まる予定ですが、少しルールが変わります。登録事業者の負担を軽くする内容です。

このページでは、インボイス制度の知っておくべき変更点を わかりやすく解説しています。

インボイス事業者になると手間が増えそうで心配

・今まで免税事業者だったので、インボイス登録した後の納税額が不安

インボイス登録するか迷っていて色々情報を集めている

このような不安を解決するのに役立つ内容です。

 

  • このページで分かること

<インボイス制度の負担軽減措置>

①納税額を売上税額の2割にできる

②1万円未満の仕入れはインボイス不要

③1万円未満の値引き・返品なら返還インボイス不要

※このページの情報は、財務省HPに掲載されている”令和5年度税制改正の大綱”をもとにしています。

 

2割特例の制度

■簡単な説明

免税事業者からインボイス発行事業者になった場合は、消費税の納税額を 売上消費税の2割とすることができます。事前の届け出も不要で、確定申告をする時にこの2割特例を適用するかどうかの選択ができます。

 

■対象者

2割特例の制度が使えるのは、免税事業者からインボイス発行事業者になった事業者です。

 

■実施期間

この負担軽減措置が使えるのは3年間です。

正確には、2023年10月1日~2026年9月30日を含む課税期間が対象です。

個人事業主の場合は、2023年10月~12月の申告から2026年分の申告までが対象となります。

 

■詳しい説明

免税事業者がインボイス登録をすると、その後は消費税を納付することになります。

消費税の納税額は通常、売上の消費税額から仕入れにかかった消費税額を差し引いて算出します。これを仕入税額控除と呼びますが、これまで免税事業者だった事業者にとっては事務負担が大きくなりそうです。

そこで、免税事業者からインボイス発行事業者(=課税事業者)になる場合の支援措置として、申告が簡単になる方法が考えられました。

それが、消費税納税額を売上税額の2割とする特例です。

この特例を使えば、所得税法人税の申告で必要となる売上・収入を税率ごと(8%,10%)に把握するだけで簡単に申告書が作成できる というわけです。

また、場合によっては実額計算をした時よりも納税額が減る可能性もあります。

この2割特例を使いたい場合、事前の届出は不要です。納税申告をするときに選択するだけです。

ちなみに、既に 簡易課税選択届出書 を提出している場合でも、2割特例に変更することができます。

出典:インボイス制度の改正案に関する資料(財務省
消費税額の計算方法3つ

免税事業者からインボイス事業者になった場合、納税する消費税の計算方法は3つから選択することになります。しかし 飲食業の場合は 実質2択で検討することになりそうです。(本則課税か2割特例の2択)

ここからは 3つの計算方法をそれぞれ見ていきます。

 

①本則課税

基本となる計算方法です。

売上で受け取った消費税から仕入れにかかった消費税を差し引いた額が納税額となります。仕入税額控除を受けるためには インボイスの保存が必要です。

 

簡易課税

業種区分ごとに設定された みなし仕入れ率 から納税額を算出します。

飲食業の場合はみなし仕入れ率が60%というルールなので、60%は仕入れで支払ったと認めてもらえます。例えば、商売で70万円の消費税を受取っていれば 納税する消費税額は 28万円(=70万円×40%)になります。

【参考】業種別みなし仕入れ率

90%:卸売業

80%:小売業、農業・林業・漁業(食用の農林水産物を生産する事業)など

70%:建設業、製造業、農業・林業・漁業(食用の農林水産物を生産する事業以外)など

60%:飲食業など

→60%は仕入れで支払ったので、納税額は残り40% という意味です。

50%:サービス業など

40%:不動産業

 

③2割特例(今回の負担軽減措置)

売上で受け取った消費税の2割を納税する方法です。

飲食業の場合、簡易課税制度を選択すると みなし仕入れ率 は60%となります。一方、2割特例を使うと みなし仕入れ率 が80%に引き上げられたのと同じ計算になります。

例えば、商売で70万円の消費税を受取っていればその2割である14万円(=70万円×20%)を納税することになります。

つまり、飲食業の場合は簡易課税よりも2割特例の方が納める税額が安くなるわけです。

 

1万円未満の取引はインボイス不要

■簡単な説明

インボイス制度開始後、仕入税額控除を受けるためには たとえ少額でもインボイスの保存が必要です。

しかし今回の緩和措置により 6年間は、1万円未満の仕入れや経費についてインボイスの保存がなくても帳簿の保存のみで仕入れ税額控除が認められます

つまり、事務負担が減りますし、仕入先がインボイス登録業者じゃなくても仕入税額控除を受けることができるということです。

 

■対象者

中小事業者が対象です。

具体的には、2年前の課税売上が1億円以下または1年前の上半期の課税売上が5千万円以下の方が対象です。

 

■実施期間

2023年10月1日~2029年9月30日の6年間が対象です。

 

少額値引きは返還インボイス不要

■簡単な説明

インボイス制度のもともとのルールでは、値引きや返品があった場合には少額でも返還インボイスが必要となっていました。

これが、税込み1万円未満の値引きや返品等については返還インボイスを発行する必要がなくなります

 

■対象者

全ての方が対象です。

 

■実施期間

適用期限はありません。インボイス制度開始後はずっと適用される予定です。

 

■返還インボイスについておさらい

返還インボイスとは、過去に行った取引について 返品や値引きを行う場合に必要となるものです。スーパーなどその場で値引きをした場合は、通常のインボイスに反映させるだけでOKです。

 

 

緩和措置のまとめ

今回のルール変更点(負担軽減措置)をまとめます。

■2割特例

消費税の納税額を売上税額の2割にできる特例です。3年間の期間限定で、免税事業者からインボイス事業者になった場合にのみ使えます。2割特例ができたことで、消費税の税額計算方法は3つ(本則課税・簡易課税・2割特例)から選択することになります。

■1万円未満の仕入れはインボイス保存不要

6年間の期間限定ですが、1万円未満の仕入れ・経費についてはインボイスがなくても消費税額控除が認められます。適用されるのは小規模事業者のみです。

■1万円未満なら返還インボイスは不要

税込1万円未満の値引きや返品についてはインボイスが不要となります。この負担軽減措置については、実施期限が特に設定されていません。さらに、大規模事業者でも小規模事業者でも、全員が対象となります。

 

これらの負担軽減措置の他に、申請期限の延長も発表されています。詳しくはこちらをご覧ください。

 

インボイス関連記事

≫ ①インボイス制度ってなに?メリット/デメリット

≫ ②インボイスの書き方(手書き領収書でもOK)

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≫ ⑤知らないと困る違反事例・取引で注意すること

≫ ⑥申請期限が実質延長に(12月末時点の登録率も紹介)

≫ ⑦知っておくべき変更点(少額ならインボイス不要に)

 

参考

令和5年度税制改正の大綱 _令和4年12月23日閣議決定 (総務省ウェブサイト)

https://www.soumu.go.jp/main_content/000853546.pdf

財務省ウェブサイト

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/invoice/materials.html

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